2011/07/22

思い出した。

小学生の頃、アメリカに住んでいた時、
一番の喜びはおじいちゃんが国際便で送ってくれる
小包だったな。

その中には日本のプラモデルや、
VHSに3倍モードでギッシリ録画されたアニメや子供向け番組、
その他にも嬉しいものがたくさん詰め込まれていて。

VHSのケースに、
おじいちゃんはとても小さな達筆で、
番組名を書いてくれていた。

海外のテレビも、海外のおもちゃも、
きっと心から楽しむことができない中、
その小包は本当に宝箱のようだった。

今でも思い出せる、
どこかへ出かけた帰り、
家に近づくに連れて玄関に置かれた段ボール箱が目に入る。

「おじいちゃんから小包が届いた!」

本当に本当に嬉しかったな。


そういう嬉しかった気持ちとか、
たくさんのありがとうの気持ちは、
どれくらいちゃんとおじいちゃんに伝えれたんだろう。

今はもう、顔を見て伝えることはできないけど、
本当に本当に嬉しくて、
優しい優しいおじいちゃんが本当に本当に大好きだったこと、
どれくらい伝えることができたんだろう。


東京に出てきて会える回数も少なくなって、
頭の中は自分のことばかりになって、
おじいちゃんの愛情に正面から向き合うことも
少なくなった頃、
おじいちゃんはどんな風に思っていたんだろう。


最後に会った時に、
写真を撮らせてって頼んだ。

もう、
寝とる時間もだいぶ増えてきた頃だったのに、
しっかりと起き上がって、
しっかりとこっちを見つめてくれて。

あの時はどんなことを考えとったん?


会いたいな、
会って本当にたくさんの愛情をありがとうって、
顔を見て、手をとって伝えたいな。


おじいちゃんの魂は、
今も気高く、凛々しく、優しくそこにありますか。


おじいちゃんから学んだたくさんの心、
忘れんようにするけん。

今も、たくさんの人にもらっとる愛情も、
しっかりと感じていくようにするけん。

そして、感謝の気持ちをちゃんと伝えて、
愛情や気持ちを独り占めせんようにするけん。


いつでもおじいちゃんみたいに優しい笑顔で、
過ごしていけるように頑張るけん。



すごくすごく会いたいよ。
大事なことをこんなにたくさんありがとうね。

ありがとうね。



一弘